□ 公共サービスを取り戻そう
■ No!G8夕張フォーラムに向けたキックオフ集会
□ 夕張市の自治体破綻と都立病院における民営化から考える
◆お話し
本田雅和さん 朝日新聞社北海道報道センター夕張臨時支局長
大利英昭さん 都庁職病院支部駒込分会 書記長
日時 1月26日(土)12:30〜15:00
場所 荒川区生涯学習センター 第四会議室
交通 JR三河島駅徒歩5分
http://www1.tcn-catv.ne.jp/sgc/index.html
主催 ATTAC Japan(首都圏)公共サービス研究会
最大の公共サービス破壊といえる自治体破綻に直面する夕張
地域医療サービスに浸透しようとする儲けの論理に抵抗する都立病院の闘い
今回の公共サービス研究会は、WSFあらかわ1・26グローバルアクションのワークショップのひとつとして登場します。7月洞爺湖サミットに対抗する取り組みのひとつとして「夕張フォーラム」を6月に予定しています。そのスタート集会として位置づけています。参加を!
以下、長めの案内です。
+ + + + + +
7月に北海道洞爺湖で開催されるG8サミットのメイン会場、「ザ・ウィンザーホテル洞爺」は、93年に北海道拓殖銀行が総事業費700億円をかけて建設したホテルでしたが、97年拓銀の破綻をうけて倒産しました。このホテルは80年代から拡大した拓銀をはじめとする邦銀の乱脈経営とバブル投資、そしてその破綻を象徴する建物になりました。その後、警備会社のセコムが所有者となり、2002年に業務再開。それが「再チャレンジ」を掲げる安倍晋三前首相の目に留まり、今回のサミット会場になったのでした。
しかし北海道の現実は、決してウィンザーホテルのような華やかなものばかりではありません。とりわけ戦後初めての自治体破綻として注目を浴びた夕張市の状況は、国際通貨基金(IMF)のコンディショナリティ受入れ国のように、厳しいものです。市民病院が民営化され、養護老人ホームが廃止、市民負担は増大し、人材流出が止まりません。
夕張市の破綻の原因は多岐に渡りますが、なかでも国のエネルギー政策の大転換と、それを乗り切るためのハコモノ行政と利権構造などが挙げられます。地域の公共サービスがいかに切り捨てられているのか。ATTAC Japan公共サービス研究会では、朝日新聞社北海道報道センター夕張臨時支局長の本田雅和さんをお招きして、夕張市の自治体破綻問題と現状をお伺いします。
またWSFあらかわということで、地域医療にかけられている民営化攻撃の問題も取り上げます。荒川の住民も多数利用している都立駒込病院では、診療業務(医師、看護師等の業務)については都が直営で実施し、民間事業者が老朽化した既存施設を改修し、機能を向上させとともに、維持管理及び運営を行う方式(RO方式)によるPFI事業(民間資金の活用による社会資本整備)が導入されようとしてます。医療施設の管理を民間の企業にまる投げするというやり方です。この事業を2007年3月に落札したのは、三菱商事を代表とする企業グループ。契約期間は事業契約締結の日から約20年間で、落札価格は1861億5300万円余りにのぼります。
駒込病院では、この民営化によって公的医療サービスの分野に民間企業の論理が導入されるのではない、という不安が広がり、利用者や職員が一緒になって問題に取り組んでいます。民営化=公共サービスの破壊に反対する論理と実践はいかにあるべきか。駒込病院を守る具体的な運動事例から考えてみたいと思います。
首切り撤回をもとめ21年目の闘いに突入した国鉄闘争。昨年から始まった地域と利用者と労働者を結ぶユニークな闘いも紹介します。
今回のワークショップは、G8諸国などがすすめる新自由主義グローバリゼーションに対抗するための論理と実践を築きあげていくひとつの試みとして、6月に夕張で開催を予定している「夕張フォーラム」のキャンペーンスタート集会としても位置づけられています。
公共サービスを私たちの手に取り戻さなければなりません。日本各地で、そして世界中で繰り広げられている公共サービスを取り戻すためのたたかいを、希望と連帯のグローバリゼーションでつないでいきたいと思います。
※「駒込病院を守る会」では、PFI計画撤回のために1万人署名を集め都議会に提出予定です。ATTAC公共サービス研究会でも署名集めに協力したいと思いますので、当日会場での署名にご協力ください。